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【  2012年12月  】 

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白い彼女 第11話

第三章 ユカ(9~14話)

2012.12.01 (Sat)

 第11話 高一の夏休み、部活に行くため電車に乗ると、同じ車両にユカが乗っていた。 同じ部のユキノって人だ。同じ電車だったんだ、となんとなく思った。ユカは耳にイヤホンを付け、吊革に掴まっていた。朝の通勤ラッシュで混んでいたので、おれはドアの脇に立った。 その後特に気にすることもなく、二~三個駅を過ぎる間、おれは窓の外の流れる風景をぼんやりと眺めていた。それにも飽きてきて、何の気なしに車内に視線を移すと...全文を読む

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白い彼女 第12話

第三章 ユカ(9~14話)

2012.12.02 (Sun)

 第12話「あの時さ――」 目の前にはあの頃と変わらないユカがいる。自分の記憶と現実との区別がつきにくい。それほどリアルに昔のことが思い出せる。いや、今いるユカも記憶のユカであるならば、ここには現実が存在しないのか。それに自分自身も十歳若返っていて、これも非現実的だ。こんなことができるのは――ひとつの考えが浮かんできた。だが、いまそれをユカに言っても始まらない。「あの時って?」言葉が途切れてしまったので、...全文を読む

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白い彼女 第13話

第三章 ユカ(9~14話)

2012.12.03 (Mon)

 第13話 二学期が始まり、時々ユカの姿を校内で見かけるようになった。だがお互いに全く話もしなかった。たまに廊下ですれ違ったり、部活で顔を合わせたりすると、どうしたらいいかわからなくていつも困っていた。ユカの方はおれに気づくと、遠くからでも微かに会釈をしたり、微笑んだりしてくれた。そんな時はおれは慌てて頷いて見せたりした。 そんな状態だったので、二人についての噂もいつの間にか消えていた。それと同じよう...全文を読む

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白い彼女 第14話・前編

第三章 ユカ(9~14話)

2012.12.05 (Wed)

 第14話・前編 駅前の商店街から一本脇道に入ったところに目立たない看板があり、「CHEZ NOUS」と書いてあった。いかにも古い、小さなビルの二階にその店はあった。どう見てもスナックかバーといった飲み屋風であり、昼間に堂々と高校の制服を着て入るのは不自然に思えた。二階に上がる階段の壁には営業時間と簡単なメニューを書いたボードが吊るしてあり、十四時から十八時はコーヒータイム、夜の営業は二十時から二時とあった。...全文を読む

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白い彼女 第14話・後編

第三章 ユカ(9~14話)

2012.12.06 (Thu)

 第14話・後編 ユカが男性恐怖症のような状態になったのは、生まれつきではなく、小学六年生の時の体験が関係しているとのことだった。 それまではごく普通に、当時の他の同級生と比べてもなんら変わりなく男子と接することができていた。どちらかといえば、積極的に男子と話したり遊んだりする方だったらしい。ユカには五つ年上で仲の良い兄がおり、その分男と接するのに慣れていたのではないか、とケイコは推測している。 ちな...全文を読む

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白い彼女 第15話

第四章 天の声、その二(15~16話)

2012.12.08 (Sat)

 第四章 天の声、その二第15話「ねえねえイサム」 下の方から声がする。視線を落とすと、ベッドに腰掛けているおれの股間から「彼女」の顔が生えているように見えた。「いつまで思い出ししてるの?」 彼女はそのままごそごそとベッドの下から抜け出し、目の前に立ち上がった。気がつくとユカの姿がどこにもない。「せっかく呼んだのに、イサムが話さないからいなくなっちゃったよ」「あ、そう」「彼女」を見た。どこまでが記憶で...全文を読む

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白い彼女 第16話

第四章 天の声、その二(15~16話)

2012.12.10 (Mon)

 第16話「・・・・・・・・」 何だ。「・・・・・・・・のままです」「この・・・・いったい・・・・くんですか」 何が聞こえている。「とりあえず、このままでし・・・・く、ようす・・・・なります」 天井の方から人の声がする。 ああ、そうか。いつも聞こえていたあの声だ。「失礼ですが、あなたはどのような・・・・」「私は・・・・」 なんだか今日はやけにはっきり聞こえるな。男と女が話し合ってる。 男の方はしょっちゅう聞く声だった。女の方はあまり聞かない...全文を読む

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白い彼女 第17話

第五章 ハルミ(17~18話)

2012.12.11 (Tue)

 第五章 ハルミ第17話 席に着くと、丁度正面の壁に大きなカレンダーが掛かっている。お陰で日付を度忘れしてしまうこともないし、スケジュールの調整などをするときはそのカレンダーを眺めていれば考えがよく整理されるので重宝している。欲を言えば、もう少し気の利いたデザインにして欲しいものだ。清水運送が毎年持ってくるカレンダーは、ただでかくて数字が並んでいるだけで、何の色気もない。機能性重視と言えばそうなのかも...全文を読む

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白い彼女 第18話

第五章 ハルミ(17~18話)

2012.12.13 (Thu)

 第18話「今日も許可もらったから、好きな曲をかけるわね」 女の声が聞こえる。流れ出すあの曲。前にも聴いた事がある、あのアルバム。そして、この音楽が鳴るときは、大抵誰かがおれの右手を優しく握り締める。 いや、誰か、ではない。もうわかっている。手を握っているのは声の主だ。その声は、ハルミと同じ声だ。そう思うと、この小さく柔らかい、そして少し冷たい感触は、ハルミのもの以外ではありえないという気になってくる...全文を読む

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(雑記)連載は中盤へ。まずはちょっと一息

雑記・ひとり言

2012.12.15 (Sat)

 連載中の長編 『白い彼女』 も第5章まで進みました。全13章のうち5章、話数では全46話のうち18話なので、まだ半分にも満たないことになりますが、お話の上では大きく一区切りついて、これから中盤に進もうかという段階です。ブログの扱いにもそれなりに慣れてきましたが、以前の記事にも書いたように、一部記号が思うように表示されなかったりという悩みは抱えたままです。また、もうひとつちょっと気になるのは、1回に...全文を読む

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白い彼女 第19話・前編

第六章 ユカ、その二(19~22話)

2012.12.16 (Sun)

 第六章 ユカ、その二第19話・前編「イワイくん!」「へ?」 目の前の風景が飛ぶように流れていた。「どうかした? やっぱりいらない?」 隣から声がする。ここが電車の中で、おれは吊革に掴まって立っているのだと、ようやく気づいた。「い、いや、なんでもないよ。ハル――」「はる?」 ユカが怪訝な顔でこちらを覗き込んでいる。 あれ、ユカだ。何でユカがいるんだっけ。「なに? はるって」「いや、なにって言われても、え...全文を読む

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白い彼女 第19話・後編

第六章 ユカ、その二(19~22話)

2012.12.17 (Mon)

 第19話・後編「あのね、今度、四人で遊びに行こうって、ケイコに言われたんだけど・・・・」「四人?」 コップの水が全ておれの中に入ってしまってもまだ水分が足りず、氷をバリバリと噛み砕きながら聞き返した。「ケイコとコウイチくんと、私と・・・・イワイくん・・・・」 おれの名前を出す前に少し間があった。ユカが緊張しているせいか、それとも何か別の理由があるのか。ケイコに言われたということは、おそらくコウイチも一枚噛んでい...全文を読む

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白い彼女 第20話

第六章 ユカ、その二(19~22話)

2012.12.19 (Wed)

 第20話 ユカとの初デートは、それから一週間と経たないうちに実現した。 自分で誘っておきながら、具体的なプランは何も持っていなかったが、翌朝、いつもの電車の中でユカが「東京に行きたい。もしくは映画が見たい。できれば朝早くから行動して、両方したい」と早速提案してきた。「お好きなように」と返答すると、日曜日に東京で映画を見ることに決まってしまった。もたもたしていると期末試験が近づいてくる。 一方、四人で...全文を読む

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白い彼女 第21話

第六章 ユカ、その二(19~22話)

2012.12.21 (Fri)

 第21話 期末試験が終わり、今日から休みになった。 今日もユカと映画を見に行くことになっている。出かける仕度をしていると、電話が鳴った。「あ・た・し。わかる?」 ケイコだった。ケイコからの電話は初めてだ。「今日、ユカと会う約束になってるでしょ。突然で申し訳ないけど、キャンセルさせてもらっていいかな?」「なんでケイコがそんな電話してくんだよ」 今日会うことはユカから聞いたんだろう。たぶんユカはケイコに...全文を読む

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白い彼女 第22話

第六章 ユカ、その二(19~22話)

2012.12.22 (Sat)

 第22話『今日は例年よりも気温が低い』 出かける直前に見たテレビの天気予報の通り、玄関のドアを開けた途端、強烈な冷気が体を包みこんできた。 遅刻しそうだったおれはまだ完全に髪を乾かしていなかったことを少しだけ後悔した。目的地は遠く、おそらくそこでは海風も吹いているんじゃないか――そう考えるだけで気が滅入りそうだった。 横浜駅でユカ、ケイコ、コウイチと待ち合わせてから、いざ東京ディズニーランドへ。 つい...全文を読む

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白い彼女 第23話

第七章 ケイコ(23~26話)

2012.12.23 (Sun)

 第七章 ケイコ第23話 やっぱりあの二人を無視して水族館に行っていればよかった。ケイコ、コウイチと合流して十分と経たないうちに後悔した。このあとの「四人デート」は散々な結果になってしまった。 一時間以上遅刻してきたのにもかかわらず、二人は挨拶代わりに「わるいわるい」と一言言っただけで、全く反省しているように見えない。妙にハイテンションで大騒ぎしながら、その場を仕切り始める。「さっさと行こうよ、時間も...全文を読む

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白い彼女 第24話・前編

第七章 ケイコ(23~26話)

2012.12.26 (Wed)

 第24話・前編 厄介だ。最悪だ。ユカの男性恐怖症はこんなに重症なのか。 数ヶ月前、痴漢から救ったときはもっと軽かったじゃないか。あの時ユカはオヤジに体を触られても半泣きするだけで済んだ。 コウイチは確かに女好きだけど痴漢じゃない。奴なりの親切で、辛そうなユカが階段を昇るのを手伝おうとしただけだった。 ケイコは奴にユカのことを話していなかった。今後も話すつもりはないらしい。転ばされた挙句、何の説明も聞...全文を読む

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白い彼女 第24話・後編

第七章 ケイコ(23~26話)

2012.12.27 (Thu)

 第24話・後編 二階に上がると部屋が二つあった。一つがユカの部屋で、もう一つは兄の部屋だそうだ。 ユカの部屋の前に着くと、しばらくここで待つようにケイコが言った。「ユカはちょっとお着替えがあるから。覗いちゃだめよん」「誰が覗くか!」 ケイコはユカを伴って部屋に入り、ドアを閉めた。完全にこの家のことを知り尽くしている、という感じだ。小さい頃からの親友と言っていたから、数え切れないくらいここには来ている...全文を読む

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(雑記)今年はあと一話で^^

雑記・ひとり言

2012.12.28 (Fri)

 今年もあと少しとなってまいりました。ちなみに私、大掃除をしてたら筋肉痛になってしまうという、悲しい体験をしてしまいました(笑)。さて、連載中の『白い彼女』ですが、年内の掲載はあと一回を予定しております。お読みいただいている方はご存じと思いますが、現在ストーリー上では12月23日の出来事が続いています。そして12月23日の話が終わらぬまま、年を越してしまいそうです。ちょっと残念><まだ第7章の途中ということに...全文を読む

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白い彼女 第25話

第七章 ケイコ(23~26話)

2012.12.29 (Sat)

 第25話「でも、正直なところ、イワイくん驚いたでしょう。私って厄介な女なんだ、実は」 少し落ち着きを取り戻したのか、やや神妙な口調でユカが言った。 それは、かなり微妙な台詞に思えた。おれがユカの過去の事情を知っていることを悟られないように話すには、言葉を慎重に選ばなければならない。 そういう意味では確かに厄介というか、面倒な女という点は同意できる。「まあ、いきなりだったし、ちょっとな。あれだろ、朝、...全文を読む

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